さて、養父市訪問も済んだが、相変わらずちっとも養父市のことも地域おこし協力隊のこともよく分からない状況。
であったわけだが、そんなこと気にしている余裕があるはずもなく、すぐに面接の日がやってきた。
流石に今日は旅行気分というわけにはいかない!
まあ、どうしても絶対に地域おこし協力隊になりたい、ならなきゃビール工場が造れないというわけでもないんやが、やっぱり利用できるもんは最低限利用したいのもホンネである。
面接は市役所横の会館(今はもう老朽化でつぶしてしまったが)、コロナ真っただ中の影響もあるんかどうやら私以外に面接を受ける人はいない!?
よし、目指すは本所松坂町ならぬ、面接会場!中に入ると思ったよりかなりでかい会場で…
面接官の副市長、担当課長、民間社長等だけでも5人、事務局職員らしき人も3-4人!
どんだけ人を割いとんのや!?みんな暇なんか?wそれとも養父市にとってそんだけ一大イベントなんか?
ってのが、まずのっけの感想。
面接の中身は、自分の経歴やらやりたいこと、ビール事業計画、地域活動、移住と将来の定住などでそんなに変わった質問や困らせるようなものもなかった。
ただ、事業計画書についてはめちゃくちゃ突っ込まれた。
まあ、当然っちゃあ当然なわけなんだが…
これで本当にやっていけるのか?商売になるんか?金額見積り、見通しが甘いなど、かなり厳しい否定的な意見も出され、これはもうあかんかなあと感じた。
もっとも、こんな具体的な収支計画と起業案を出してきた応募者も前代未聞らしく、多少扱いに困っているような感さえ見て取れた。
これはもう養父市に限らず、よその全国のいろんな地域おこし協力隊員を見てきた今でこそわかることなのだが、実質的に社会経験の浅い若い隊員は、失礼ながら、田舎暮らし体験的な感じや自分探し的な意識で活動している方もちょこちょこいます。このような状況を鑑みると、起業計画書の審査がメインではない面接で、市役所側も初めて出された計画書をどこまで評価すべきか手探り状態だったのかもしれないなと思う。
本来の地域おこし協力隊の意義は都市部からの地方移住、定住と地方活性化が最大の目的であり、それが我々隊員に求められている課題でもあり、そのための報酬でもあるのだが、理想と現実の乖離は早々簡単には埋まらんのやなあと思う。
ただ、これは隊員だけの問題ではなく、募集自治体、延いてはお国の姿勢にも問題があるわけであり、みなが当事者意識と自分事として捉えねばならぬ問題である。
何がいちばん大切で、やるべきことなのかを常に考えつつ、これを意識しながらみなが共に活動を進めていきたいものである。
なんかまた少々脱線してしまったが、その他面接で特に印象に残ったのは自分の活動と伴に地域活動を重視すること、どこかの地域(区、自治協議会等)に必ず所属して活動参加することを強く求められた。具体的にどんなことをするのかよくわからなかったが、とにかく、両立しながらできることは雑用でもなんでも手伝うことと、簡単な地域イベントの主催(ビールやチャンバラなど)はできることを伝えた。
あとは、17年勤めた元市役所を辞めたこともだいぶ指摘された。なぜ辞めたのか?辞める経緯や引き留め状況などである。
例えば、引き留め状況について説明をしたのだが、私の上司等からは業務上形式的にも、個人心情的からも一切の説得や事情を尋ねられることもなかったことを伝えると衝撃的と言わんばかりに驚かれた。なので続けて、所詮は吹けば飛ぶような将棋の駒、木っ端役人のひとりやふたり意に介さない組織であったと説明したのだが、追い打ちをかけて困惑させてしまった様子だった。
最後に曰く、養父市のような小規模な市役所で17年も勤めて辞めるなんて信じられない、とんでもないことであると。辞めた私のこともさることながら、いとも簡単に辞めさせる市役所組織も尋常ではないといった返答であり、首を傾げられていたのが印象的だった。
そんな感じで面接はどんどん進み、あっという間に1時間は超えていた。
思ったよりかなり長い面接である。しゃべること確かにいくらでもあるんやけど、これ競争率高くてもこのペースなんやろか?他の人や自治体についてもどんなもんなんか聞いてみたいものである。
最後に質問事項がないか等を尋ねられたが、粗方のことは事前に聞いてしまっていたことや山陰線の本数の少ない鈍行で18きっぷで長距離を過ごさんならんことを考えると早く帰りたいこともあり、特に質問することもなく、そそくさと帰途についたのであった。
およそ面接としてはそんなに難しいものでもなかったのだが、如何せん本音のところをそのままぶっちゃけて返答したこともあり、あまり旗色は良くないものとなってしまった。競争率の高い面接では、まず通過せんやろうことだけはわかった。
やはり、地域おこし協力隊の面接では如何に地域にメリットや貢献ができるかを伝えることが大切なのであろう。しかしまあ今さらどうしようもないわけであり、とにかく、面接は終わったのだ。失敗面接であったがどないしょうもない。こうなりゃ運を天に課せるのみ。あとは野となれ山となれ!
八鹿駅前の唯一の商店、田中酒店でビールを買い込んで、プシュプシュと飲み飲み帰る汽車の旅。開放感からついつい酒が進んでしまうなあ。
とまあ、以上が私の地域おこし協力隊面接報告なのでした。
さて、結果は如何に?
以下次回!