1-2-1 地域おこし協力隊になる前の前提条件と双方の意思確認の重要性

さて、養父市地域おこし協力隊に応募しようと決めたものの、採用されるかという以前に、ビール工場を造りたいというような、ほぼ自己実現に近いような提案が地域おこし協力隊の趣旨に合致するのか、受け入れられるのかかなり怪しいと思った。

一応、養父市では酒造りをしているところはあるが、ビールは造っていないようすなので既存企業の圧迫や競合にはならないとは思ったことと、朝倉山椒という特産物があるらしく、山椒を使ったビールの販売もされておらず、山椒ビールを造りたいとも思った。

もともと、昔に岩手県で飲んだ世嬉の一の山椒ビールがすごくうまかったので、自分でやってみたいとも思っていたのと、山椒ビール自体がかなり珍しい存在なので地域おこしに向いてはいるかなとも思い、まずは応募前にメールでそれとなく問い合わせてみた。

結果としては、けっこう前向きな回答が帰って来て反応が良かったので、これは一度応募してみる価値はあるなと思った。私としては、市役所の対応や雰囲気をかなり気にしていたのである。

というのも、とかく役所というところは建前ばかりで実が伴っていないことが往々にしてあり、どこであろうと懐疑的な目でまずは確かめて見るのが肝要だからである。

きちんと募集要項に沿った回答が来たことと、翌営業日には返事が来たこともあり、その早さも好印象であった。更に、事前確認で重要視したのが、採用されて起業後の意思決定権や経費使用した設備等の所有権について。

ここはしっかり確認しておかないととんでもないことになる!

なぜかというと…

役所の場合、前例がないことや新しいことをする風土がかなり薄いからだ。初めは反対や非協力的であったものが、いざ、うまくいきだして評価され始めたりすると態度を急変させ指揮権をふるってきたり、下手をすれば事業そのものを横取りして当人は切り捨てるといったことさえ有り得るからである。

しかし、これらも杞憂であった。

活動そのものに対する相談や地域協働を進めてはいくが、最終的意思決定は自分で進めていくことが確約され、また、経費についても最終的に完全に個人所有となるような備品等はそもそも支給対象外であり、所有権については必然的に明確に区分されるものである旨の回答があり、不安要素はかなり払拭された。

あとは役所や地域の受け入れ体制や排他主義的雰囲気がないか等が重要な点であるが、これはもう現地で自分の目で確かめるほかあるまい。

ということで、早速、養父市にメールで二三の質問ややり取りをしたところ、なかなかの好反応と好印象が帰ってきたこともあり、書類応募を済ませ、養父市へ事前に現場訪問をすることにしたのであった。

次回、現場訪問記へ続く

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